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移調検討表 [音楽理論]

reizanが所属している趣味の民謡尺八グループは地域の吟詠協会にも所属していて、年に2回、協会の発表会にも出ています。

詩吟のできる人と詩吟伴奏のできる人がおられますのでその方たちが出演する分には良いのですが、グループの全員で吹ける曲となると民謡や歌謡曲になってきます。

しかしそういう曲をやると、「あのグループは詩吟以外の曲をやった。」と陰口が聞こえてきます。

そこで選んだのが「吟詠歌謡」です。これだと歌謡曲の歌える吟者と尺八全員が出演できます。
吟詠歌謡の典型的なパターンは、歌謡曲の1番と2番の間に詩吟が挟まれています。

次回の発表会では、「富士山」という有名な詩吟をアンコにした「霊山」という曲を取り上げることになりました。

YouTubeの音源から耳コピしようと思ったら素人さんの歌った音程の怪しいものしかなかったので、仕方なくこの曲の入った中古CD(絶版のため定価より少し高かめ)をネットで購入しました。キングレコードの吟詠歌謡特選4「相生舟」というアルバムの3番目が目的の曲です。

届いたCDのケースを開けてみたら歌詞カードにメロディー譜が付いていました。これはラッキーです。あとは前奏と間奏と後奏を耳コピすればよいだけですのでずいぶん楽になります。

さて、これから尺八譜を起こしていくことになるのですが、五線譜をそのまま1尺8寸管に置き換えるだけで済むことは希です。
何故かというと次のような条件に縛られるからです。
  • 半音(メリ音)が多くなると吹きにくい
  • 歌い手の声域を超えると歌えない(曲の最高音を本人がきれいに出せる最高音に合わせると歌が映える。)
  • メンバー全員が持っている1尺8寸管または1尺6寸管で伴奏できるものに限る
これらのことを頭に置いてメモ用紙の上で検討を始めたのですが頭の中が混乱して訳がわからなくなりました。検討のやり直しとなった時にふと思いついたのが「Excelが使える!」です。

ということで作ったのが次の「移調検討表」です。

移調検討表.jpg
《写真クリックで拡大、「←」クリックで戻る》

結論から言いますと、3番目の「霊山」は2尺3寸管のキーに移調して、実際の演奏は1尺6寸管で吹きます。(黄色のマーカーの部分)

では、解明の経過を追っていきましょう。

先ずは、#と♭の数の確認です。過去のブロク(ここ)で報告していますように#・♭の数で半音(メリ音)の少ない管長がわかります。
「霊山」の場合は#が一つです。この場合は、「2尺3寸管(ロ=A)」か「2尺1寸管(ロ=B)」に移調するか、「1尺8寸管(ロ=D)」のまま採譜するのと半音(メリ音)の数が最少で済みます。

次に書いているのは曲の中に出てくる最低音と最高音とグループに所属している女性の歌い手さんの出せる最高音です。
曲の最低音と最高音で音域がわかりますが音域はそれほど重要ではありません。

ポイントになるのは最高音です。曲の最高音と歌い手さんの出せる最高音が同じになるのがベストマッチです。
そのための確認をしているのが「移調後の最高音」の欄です。

ここでは指定の管長に移調したときに曲の最高音が都山流尺八譜の音符で何になるかを表示し、それを1尺8寸管と1尺6寸管で吹いた時の音高をアルファベットで表しています。
このアルファベットの音高が歌い手さんの最高音と同じになるか低くて近いものを選びます。

具体的には、aの管長(2尺3寸)の場合は最高音が「チ」になり、これを1尺6寸管で吹いた時の「B音」が歌い手の出せる最高音「C」より半音低くて一番近いので、「霊山」は2尺3寸管のキーで尺八譜を書き1尺6寸管で伴奏するという選択をします。

今回のExcelの使い方は様式を作ってそこに結果を書き込んだのですが関数などは一切使っていません。
ということは白紙の上に同じような表を書いて作ることも可能です。

ではどうやって結果を得ていたかというと、使ったのはreizanが考案した五線譜⇔尺八譜変換器です。
興味のある方はご自身で使い方を考えてみてください。(換算器の紹介記事はここにあります。)

 
 


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