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尺八の太さ [尺八改造]

尺八の材料として使われる竹は真竹です。直径3~4㎝ぐらいで幹が鮮やかな緑色をしています。

同じぐらいの太さで幹が淡緑色の淡竹(はちく)というのがありますが、これを使うことはほとんどありません。

孟宗竹は海神道(わだつみどう)の方たちが使う尺八の材料になります。

見分け方ですが、孟宗竹は見ただけで分かると思います。
真竹と淡竹は同じぐらいですから見間違える人がいますが、竹林を見た時に灰色っぽい緑色にみえるのは淡竹で、真竹の竹林は全体が鮮やかな緑色に見えますから区別はつきやすいです。

さて、reizanの尺八ですが、もちろん真竹です。30年以上使ってきた愛管は細身で、外径が30.5㎜、重さは(接着しているリーフレックもどきを除くと)約290gです。

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その5年後ぐらいに買った尺八は外径が35㎜ぐらいでごく一般的なサイズです。重さは約400gもあって細身のものより110gも重くなります。

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細身の方が軽いのと、何回も改造も重ねてどんどん音が良くなりこればかり吹いてきました。
ところがコロナ禍で時間を持て余したので、太い尺八の改造にチャレンジしてみました。

細身の方が張りのある音で鳴るのに比べたら気の抜けたような音しかならないからずっと寝かせていました。(細身の方も最初はそんな感じでした。)

先ずは、歌口の角度(前面と上面に挟まれた部分)を細身の尺八と同じ101°に合わせました。reizanの場合は角度が101°のときがBESTです。(一般的には110°ぐらいがベストの方が多いようです。)

次に、歌口のエッジから顎当たりの角までの長さも合せました。ところが削り過ぎて唇が歌口に近づきすぎて情けない音しか出なくなってしまいました。

こういうとき以前だったら、ゼリー状の瞬間接着剤に柘植の粉を振り掛けて厚みをつけていたのですが、セメダイン3000で皮膚炎を起こしたことがあったのでその手は使わないことにしました。

どんな方法が良いだろうかといろいろ考えたのですが、結局、竹片を貼り付ける方法をとりました。

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少し厚めの材を貼り付けて、吹いては削りを繰り返して最適な厚みを探ります。
最終目標は、尺八を当てて吹いたら一発目から細身の尺八と同等かそれ以上の鳴りが得られることです。

しかし、そう簡単にはいきません。音源に合わせて曲を吹いていたら最初は調子良くても途中から詰まったような音になったり、尺八を顎に当てて吹いた一発目の音がかすれたりを何度も繰り返しました。

おかしいなと思いながら歌口を上から覗いてみたら、原因の一つが分かりました。
歌口のエッジと切り欠いた部分が平行ではなかったのです。貼り付けた竹材の厚みは均一にしていたのですが基礎が狂っていたらどうしようもありません。

歌口のエッジを見ながらの平行になるように竹片を削り、あとは少しずつ削りながら微調整をしてそこそこの音で鳴るようになりました。

そして、この尺八を吹音源と合わせていたときに気づいたのですが、細身の方で苦手だった4孔を3回以上揺る複符運指(同じ音高の16分音符が4つ以上)が嘘のようにやり易かったです。竹の太さで運指のやり易さが変わるということを初めて知りました。

ただ、一つだけどうしようもない問題点にも気づいてしまいました。
音源と合わせているときに気づいたのですが、音程がビッシッと合いません。チューナーで測ってみたら、太い方の尺八は調律がA=440Hzだったのです。

最近は三曲合奏でも特に断らなければ絃方がA=442Hzに調律されます。細身に尺八の方はA=442Hzになっているので良いのですが、太い方は大勢で合奏するときには使えません。

かなり浮(か)って吹いても442Hzには届きません。
だから、曲種によって使い分けることにしました。新曲や大勢での合奏曲の場合は細身のA=442Hz。
古曲で尺八が1人の場合は、絃方にA=440Hzで調弦してもらい、太い方の尺八を使うというやり方です。

楽器の方の調整はできたので早く三曲合奏できるようになるのが待ち遠しいです。


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