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尺八の半音は難しい? [尺八演奏]

尺八の音は嫌いじゃないけど自分で吹くのはちょっと…という人が結構います。未経験者の場合は音を出すのが難しそうと言い、ちょっとかじった人は半音が難しいと言います。たしかにプロのような音色を出すのは難しくてreizanも日々悩んでいます。でも音を出すだけだったら30分もあればほとんどの人が出来ます。初心者の人にとって厄介なのは五つの穴のふさぎ方を調節して正しい音程を作ることです。

洋楽では1オクターブのなかに半音が12個ありますが、尺八も上達してきますとその12の音を正確に吹き分けられるようになります。さらに尺八の構造上の利点として半音の途中の音も自由に出せるのでポルタメント奏法も得意な楽器です。ところが長所は弱点でもありまして、半音の途中の音も自由に出せるということはいい加減な吹きかたをすると正しくない音が出ることもあるということです。

全音の場合は、指穴を完全に開けるとか完全に閉じるという奏法なので大半の人が正しい音程で吹いていますが、半音の場合は、「ある指穴の一部を開ける」とか「ある指穴を完全にはふさがずに指をかざす」とか「顎を引く(歌口と唇を近づける)」とか「顎を出す(歌口を唇から離す)」という奏法の組み合わせで正しい音程を作っていきます。だから半音は難しいです。

有名な「春の海」を例にとって説明をさせていただきます。作曲者の指定している尺八の管長は1尺6寸(E管)です。下のファイルは冒頭の部分です。演奏はreizanではありません。(以下同じ)

ここまでは半音がありませんので初心者でも真似事で吹くことが可能です。しかし、この後すぐに4拍の長さの半音があって初心者の人には難しくなります。先ずは正しく吹いている演奏を聴いてみてください。最初の4拍の長さの半音は上手な人でも大変吹きにくく音量が出せないのでPCの音量ボリウムを上げないと聞こえないかもしれません。そのぐらい出しにくい音です。
《良い例》


次は良くない演奏の例です。最初の半音だけでなく甲音・乙音の吹き分けもできていませんから曲になっていません。初めて聴いた「春の海」がこれだったりしたら悲劇というか、聴かされた人はほとんど被害者みたいなものですね。
《良くない例》

問題の箇所の音の高さは、1尺6寸の尺八で都山流のツの半音(琴古流ではツの大メリ。F音)。音の出し方は、第1孔(管尻に近いほうの穴)の下のほうにわずかの隙間を開け、顎を引き気味にして正しい音程を作ります。

考えただけでわかりますが隙間の開け方と顎の引き方の微妙な組み合わせは限りなくあります。その中で正解の音は一つですから正しい音程を聴き分けられる耳を持っていないと正しい音程では吹けません。また、初心者の人は半音でも全音と同じ音量を出そうと頑張るからますます外れた音になってしまいます。



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