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小津安二郎監督の「麦秋」を観ました [地域活動]

地域の老人会の月例会で小津安二郎監督の映画を鑑賞することになり「麦秋」という作品を観ました。
麦秋という言葉には秋の文字がはいっていますが、英語ではEarly summerとなりますから意味は「初夏」です。

小津監督といえば国内だけでなく外国でも評価の高い映画監督ですが古い映画なのでこういう機会がなければ観ることもなかったと思います。観られて本当に良かったです。

物語は、原節子さん扮する間宮紀子の縁談話を中心に展開されますが、脚本がよくできていて脇の人たちもそれぞれに良い芝居をされていますので、単なる恋愛ドラマで終わらず家族の輪廻に思いを馳せられて感動しました。

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《淡島千景さん(左)と原節子さん》

時は終戦の6年後、紀子は北鎌倉で両親と兄夫婦とその二人の息子と7人で暮らしています。父親は植物学者で兄は医者です。そして、紀子は東京の会社に勤めていて専務秘書をしています。
縁談ばなしは、専務から自分の先輩はどうかと勧められたことがきっかけで、結婚について考えるようになり結局は妻を亡くした子持ちの近所の知り合いの男性と一緒になります。

でも、監督や脚本家の言いたいところはそういう恋愛の話ではないと思いました。両親が、戦争に行って戻ってこない次男のことを話す場面がありますがこれがキーポイントだと思いました。
戦後6年経っても消息がわからないからおそらく死んでいるだろうという話です。次男は画面には出てきませんがこの話によって紀子の家族は兄の妻やその子達と増えるばかりでなく、家族が減るという現実があったことを伝えています。

最後には、紀子は結婚相手の秋田転勤に同行し、両親はこの機会に故郷の奈良に帰り、北鎌倉の家には兄の家族だけが残ります。そういうストーリーを通じて人の離合集散の無常を伝えています。

家族が別れ別れになる前に集合写真を撮るところが印象的でした。

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笠智衆さんも出演されていますが、この映画ではおじいさん役ではなく、紀子の兄役です。写真では後列左になります。
その妻役は三宅邦子さんで後列右です。
前列のお母さん役は東山千栄子さんです。

終戦の6年後というとreizanはまだ3歳ですから映画に出ている人のことはほとんどわかりません。でも、周りで鑑賞している人たちは10年、20年先輩の方ばかりですから、役者さんが初めて登場するごとに、「原節子だ」「三宅邦子だ」「笠智衆だ」「東山千栄子だ」「佐野周二だ」「淡島千景だ」「杉村春子だ」と解説してくれるし、名前だけは前にも聞いたことがある人ばかりだったのでよくわかりました。

この文字が映ったらみんなから拍手が沸き起こりました。

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