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ゴマ譜のことが少し分かった気がします [音楽理論]

reizanが所属している都山流は明治時代になって流派を興したため、音譜は日本式の縦書きのタブ譜でありますが洋楽の要素が取り入れられています。

それは具体的には、運指と音価をベースにして音譜が書かれているということです。また、五線譜と同様に小節線も書かれていますが、それは当初からのことではないようです。

運指はカタカナの音符(ロ・ツ・レ・チ・ハなど)で示され、音価は音譜の右側に書かれた傍線によって音の長さが示されています。

音符と音価の例.jpg
《都山流の音符と音価の例》

 

一つの音符の横に一本の線があるのは四分音符です。上の例のほかにも音符だけで傍線がない場合は二分音符などといくつかの約束事があります。

一方、琴古流の音譜は一般に胡麻譜と呼ばれています。こちらもロツレチの縦譜ですが都山流とは見た目が違います。

琴古譜の音符の左右に付いている点が胡麻のように見えることから胡麻譜と呼ばれています。右側が表拍の打ち始め、左側が裏拍の打ち始めです。

尺八譜比較.jpg
《都山・琴古の比較譜》

琴古流の場合は中央に線が引かれていて、一本は半拍、二本は四分の一拍です。「ゝ」の記号はその前の音符と同じ運指ということを表しています。
上の譜では両方とも全く同じ旋律です。五線譜で表すと次のようになります。(古曲の場合、小節の概念はありません。)

五線譜.jpg

5つ目の音符を見ると、五線譜では半拍のD音です。上の都山譜でも半拍の「ロ」(D音)です。
ところが、琴古譜では二本線が5つ目の音符にまでかかっています。9つ目の音(「リ」)も半拍のはずが、四分の一拍を表す二本線が引かれています。

このことについて琴古流に詳しい方にお尋ねしてようやく理屈がわかりました。

reizanは五線譜の概念で琴古流の音譜を見ておりましたがそれが間違いのもとでした。
五線譜では符頭(たま)と符幹(棒)と符尾(はた)、都山譜では音符と傍線の組み合わせの一つひとつがそれぞれの音高(尺八では運指)と音価(音の長さ)を表していますから、琴古譜でも同じだろうと思っていたわけです。

その為しばらくは説明してくださることが理解できずちんぷんかんぷんでしたが、核心に行き着いたところでようやく琴古譜の意味がわかりました。

それは、「音価」に重点を置くか、「間」に重点を置くかの違いでした。
五線譜や都山譜は音価をつなぐことで成り立っていますが、琴古譜の場合は間をつなぐことで成り立っているのでした。

つまり、琴古譜では前の音から次の音までのあいだにどれだけの「間」があるかを表示しているのです。
どちらも同じことのように思えますが実際は違います。

音価重点の場合はその音符だけで求められている音の長さがわかりますが、間を重点にしている場合はその音符と前後の音符の関係を見ていかないと求められている音の長さがわからないのです。

ですから、上の例の4つ目の音から5つ目までの間は四分の一拍ですから二本線がかかっていて当然ということになります。

ただし、9つ目の「リ」のように二本線が音符全体にかかってしまうと見分けにくいということで、琴古流のなかでも、ある派では9つ目の音符に接するところまでは二本線で音符の上は一本線を書くというやり方のところもあります。

今回、琴古譜が「間」を重視しているものだということがわかって頭の中がすっきりしました。

 



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