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ここにもニセ科学が [テレビ番組]
テレビ東京で毎週月曜から金曜の昼12時40分から放送されている「キャッスル ~ミステリー作家のNY事件簿」が面白くてできるだけ観るようにしています。
その流れで、ついつい観てしまったのが「デイアフター2020(イギリス、ニュージーランド)」でした。全編188分(3時間8分)の長尺もので6月25日と6月26日(2015年)の二日に分けて放送されました。
原題は「ice」ですが邦題は「デイ・アフター・トゥモロー」を連想させるような名前が付けられていて、タイトルから胡散臭いのですが初日の前編を観たらそこそこ面白くてはまってしまいました。
話は2020年に地球のエネルギーが枯渇寸前になり、北極の地下に眠る石油を採掘しようとボーリングしていたら、高熱層を破ってしまったために北極海の氷が割れて南下し、そのため暖流のメキシコ湾流が流れてこなくなりイギリスが氷河に被われるいうのを縦糸に物語が紡がれます。
二日目は、生涯大学校の尺八クラブの練習日と重なっていたので「キャッスル」とともに留守録しました。
それを再生してみたのですが、「キャッスル」は相変わらず面白かったです。
でも「デイアフター・・・」はいけませんでした。 前編の緊張感はなくなるし、わけの分からない悪人が不意に出てくるし、著名な気象学者ということになっている主人公の男性の自分本位な無茶苦茶な行動はパニック映画のヒーローとしては異例で感情移入できませんでした。
そして、最もいけないと思ったのは、いよいよ北極で氷が解けだしたときに、イギリスの大臣が首相に言った言葉です。
大臣「およそ300平方キロメートル(注.聞き間違いではありません)の氷河が海に崩落しつつあるんです。その氷河がすべて溶解すれば海水面が7メートル以上上昇する恐れがあります。」
映画を観ている人は、その前の場面で北極海の氷が解けていくところを見せられていますから、この報告では北極海の氷が解けた時に海水面が上昇するという誤解を生む恐れがあります。
海水面が約7メートル上昇する恐れがあるのはグリーンランドの氷が解けてしまった場合です。北極海の氷は海に浮かんでいるので解けてしまっても水位には影響しません。
それと300平方キロメートルというのも変です。映画を観ているときにいちいち計算しない人が多いからスルーされているのだと思いますが、300平方キロメートルは、たった17.3㎞×17.3㎞の広さしかありません。琵琶湖の面積の半分にも届きません。そのぐらいの氷が解けて海水面が7m上昇するには氷の高さはどのぐらい必要でしょうか。
地球の海の面積は約3億6,000万平方キロメートルと言われていますから、
360,000,000㎢ ÷ 300㎢ × 7m = 8,400,000 (8,400㎞)
氷の高さは8,400㎞もないといけません。一般的には空気がほとんどなくなる100㎞から上が宇宙と言われいますから、宇宙の中までそびえるような氷の山でなければなりません。そんなのあるはずがありません。
後編の最初のころにそういう話が出てきたものだから、あとは粗ばかりが目立って白けてしまいました。思い起こせば前編も変でした。結局残り少ない人生の貴重な188分を無駄にしてしまいました。
先にユーザーレビュー(ここ)を見ておけばよかったです。
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