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寸止め [尺八演奏]

空手などの用語に「寸止め」というのがあります。いかにも打撃を与えたように見せながら実は相手に当たる手前のところで止める技です。

実は、尺八の演奏もこの寸止めの技が応用ができるかできないかで大分違ってきます。
尺八の寸止めは手で行うのではありません。唇です。

尺八を鳴らすときは唇の隙間から歌口方向に息を吐きだしますが、その時に初心者の人は上下の唇のあいだに隙間を作ろうとします。

ところが、ある程度経験を積んでくると隙間は作るものでないことに気づきます。
唇を閉じたままでも腹圧をかけて肺の空気を押し出すと、自然に唇の間に隙間ができて空気が漏れ出します。しかしそのままでは簡単に出きってしまうのですぐに息切れしてしまいます。

だから尺八を演奏するときはこの隙間を小さく小さく(薄く薄く)してやるのがコツです。完全に閉じてしまうと息が出ませんからほんの少しだけ開くようにです。そのときの最良な状態を言葉で表わすなら、それはまさに「寸止め」です。

唇の隙間は出来ているけれども、それは自然に開いたものや意図的に広げたものではなく、吐く息で開いた唇が閉じてしまわないぎりぎりのところで寸止めするのです。その時の唇まわりの筋肉は開くのではなく閉じる方向に力が働いています。

これを初心者の人にやってもらうと唇がぷるぷる震えることがあります。それは寸止めするだけの筋力がついていないからです。

唇回りの筋力ってどうやって鍛えるんだということになりますが、そのためのトレーニング器具なんてありません。
でもこの筋力は鍛えられるんです。それはたくさん尺八を吹くことです。ただ漫然と吹いていたのではだめですが、唇の寸止めを意識しながら吹いていると徐々に筋力がついてきます。

そうなってくると、尺八は吹くものでなく、吐く息で鳴らすものだということが実感できるようになってきます。尺八って苦しそうに鳴らしているイメージがあるかもしれませんが、それは吐くのではなく吹いているか苦しそうな演技をしているだけで、吐く息で鳴らしている場合はただ呼吸をしているだけですから決して苦しいことなんかありません。

この寸止めの体得は尺八上達の重要な要素の一つで、出来るだけ早い時期に掴んでいただくと良いと思います。
そう言っているreizan自身は30年もかかりましたから恥ずかしい限りです。

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