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フレージングを考慮した作譜 [音楽の勉強]

Excelで尺八譜を作ることを作譜と言います。曲を作るのは作曲ですから作譜は作曲ではありません。作曲されたものを音譜(楽譜)にすることです。

reizanがExcelで尺八譜を作譜するようになったのには訳があります。
歳をとって老眼が進み視力も下がってくると公刊譜の細かい音符が見えにくくなって、早い演奏の時は目がついていけません。

だから、年寄りでも見やすくするのが第一の目的です。

さらに、公刊譜の表記は、原則、拍に合わせられているので、裏拍から次の表拍まででひとつのフレーズになる場合は分割されてしまいます。五線譜だったらスラーの括弧が付くところですが、そこまで親切にはしてくれていません。

今作譜している「松竹梅」を例に取ると、例えばこんな感じです。1小節3拍目「レチチ」から「タンタタ」「タンタタ」のリズムで書かれていますが、実際の演奏は「レ」までは前のフレーズで、3拍目の裏拍から「チチレ」「チレツ」と「タタタン」「タタタン」のリズムで演奏します。

松竹梅.jpg

 

松竹梅 五線譜.jpg
《上の尺八譜を五線譜に直したもの》

これをreizanはExcelを使って次のように小節線なしの譜に書き直しています。見た瞬間に「チチレ」「チレツ」が一つずつの塊まりだとわかります。

松竹梅.jpg        松竹梅2.jpg
  《元の譜》      《reizan作譜》 

小節線をなくすことによって、3小節4拍目裏拍の「レツ」と4小節1拍目表拍の「ロハ」を続けることができます。ここは「レツロハチ」でひとつのフレーズですから小節線がない方が見やすくなります。

reizan作譜の最後の「ロ」は元の譜にはありませんが、次の行の先頭に書かれているものです。フレーズとしては「ハハロ」でひと塊まりですから、前の行に移しました。小節線がないお陰でこういうこともできます。

元もと、古曲に洋楽のような四分の四拍子の「強・弱・中強・弱」の概念はありませんから小節線がなくても構わないのです。

ところで、今、「松竹梅」の作譜をしているのにはわけがあります。
ビクターからCDも出されている箏曲家の先生の社中と尺八2名で、12月28日(2013年)に「松竹梅」の下合わせをすることが決まっているのですが、公刊譜では音符の密集したところが見にくく速い演奏についていけません。
そこで得意のExcel尺八譜で自分の見やすい音譜を作っています。

下合わせまで約10日ですから泥縄の感は否めませんが、作譜しながら吹奏もしていて、自分の作った譜で吹くと公刊譜の時よりも確実に吹きやすいので、演奏の邪魔にならない程度には仕上がるものと思っています。

そんな時に、NHK Eテレの「古典芸能鑑賞会」という番組で「松竹梅」が放送されることが分かりました。同じ流派の人間国宝山本邦山師の尺八ですので大いに参考になると思います。(ただし、演奏時間20分ぐらいになると思いますが、reizanの腕ではそのままのスピードにはついていけません。)

第40回NHK古典芸能鑑賞会 Eテレ
2013年12月21日(土) 14時~
「松竹梅」米川文子、山勢松韻、富山清琴、山本邦山

http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2013-12-21&ch=31&eid=3707&f=120 NHK番組表 第40回NHK古典芸能鑑賞会


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