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前喰い・後喰い [尺八演奏]

趣味の尺八サークルで「千鳥の曲」を2回も演奏することになりました。そのうち1回はreizanも参加しますのでreizanがリードしてあげれば何とかなるのですが、あと1回の方は地元三曲協会の演奏会と重なるのでreizanはパスしなければなりません。

そうなるとサークルの皆さんが確実に吹けるように仕上げてあげなければなりません。

琴古流の胡麻譜で練習しているのですが、練習量が少ないため速いところになるとついていけません。
どうも音符を追いかけられないらしいです。

そこで、サークルの皆さんが慣れている記譜形式に置き換えてあげることにしました。
手順は、琴古流胡麻譜 ⇒ 新記譜法手書き譜 ⇒ 新記譜法Excel譜 です。(Excel譜に移し替えるとき、行を間違えないためにゼムクリップを目印にしています。)

P_20190913_101432.jpg
《手書き譜》
P_20190913_101543.jpg
《Excel譜》
そしてひと通り出来上がったのですが、その譜で吹いてみるとしっくりしないところがあります。
琴古流の譜だとこうなりますと言ってしまえばそれで済んでしまうかもしれないのですが、やはり気になります。
それは、例えばこの部分です。「ローリチー」(ロとチは半拍。リは拍子外)

P_20190915_162222.jpg
五線譜ソフトでこれを演奏すると次のようになります。
装飾音符が後の音の音価を喰っています。つまり後喰いです。

都山流ではこれを次のように表記します。

P_20190915_162204.jpg
五線譜ソフトでこの通りに演奏すると次のようになります。
でもこれはハズミ音ですから正しい記譜はこうですと教えられます。いちいち正しい書き方をすると楽譜がごちゃごちゃして見にくくなるので簡略化しているみたいです。

P_20190915_171813.jpg
《正しい記譜》
五線譜ソフトでこの通りに演奏すると次のようになります、が、まだ正しい演奏ではありません。
話はこれで終わりではないのです。この場合のハ(C)は旋法上の羽音だから、正しくはハの半音(B♭)でなければならない。だから次のように演奏しなさいと教えられます。

P_20190915_171840.jpg
《実際の演奏》
ここまで来ると最初の問題に戻ってしまいました。拍子外の音はロとチのどちらの音価を喰うかということになります。

都山流の場合、ロの音価の終わりに拍子外を入れ、チは半拍の頭から出ます。
そう考えると、最初の琴古譜も拍子外は前喰いをしてくださいと説明すれば解決しそうです。

ちなみに、祖父の形見の琴古譜では同じ部分がこう記譜されていました。

P_20190915_162444.jpg
大間と小間の違いはありますが、まったく同じように書かれています。だから前喰いで良いと確信を持ちました。

なお、現代曲の場合は後喰いを求められることが多くて、古曲のように吹くと違うと指摘されます。


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