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絃方は難しい [三曲]

reizanがやっている三曲は邦楽(洋楽に対する邦楽と区別するため純邦楽ともいわれます。)のなかの一つです。

元は絃方の方が集まって、唄、三絃、箏、胡弓のすべてをまかなっていたのです。雅楽と同じように一人の人がどのパートでも担当できるというのが当たり前だったようです。
ところが、明治以降、一般にも尺八演奏が許されるようになると、尺八が胡弓の代わりを務めさせてもらうことが多くなりました。

そうすると絃方としては胡弓を演奏する機会が減りますので練習する人が減って、今では絃方のごく一部の方しか胡弓を演奏することができません。

それでも、唄、三絃、箏は必須のはずですが、箏は弾けるけど唄と三絃はダメですという方が多いように思います。

箏と三絃は、ピアノとバイオリンの関係に似ています。
箏とピアノは絃を弾いたりキーを叩いたりすれば決められた音が鳴りますから、音を出すだけだったら幼児でもできます。

ところが三絃やバイオリンは自分で音を作っていかなければなりませんから大変です。
そういうことで、お箏が弾ければ満足という方が多いようです。

さらに難しいのが唄です。
唄だけを担当するというケースは珍しくて、大抵は三絃や箏を演奏しながら歌います。

洋楽の場合ですと、和音というものがあってメロディーの音は和音のなかの音と合致しているケースが大半です。
ところが、三曲の場合ですと伴奏と唄が合わないことが当たり前みたいになっています。

自分が歌っているのと手の動きがリンクしないのです。
唄は唄、楽器は楽器で独立しているため、唄と楽器の両方を受け持った人は口と手をばらばらに動かさなければならないのです。

八重衣という曲の出だしを見てみましょう。五線譜で書くと大体次のようになります。

やえごろも.png
《画像クリックで拡大、←クリックで戻る》
三絃の方が唄を担当するケースが多いのですが、二つの譜を見比べると口と手の動きがばらばらなことがお判りいただけると思います。
歌いだしの「き」の音高は自分で決めなければなりませんからこれも大変です。調子笛を吹いたり、絃をこそっと鳴らしたりということは一切しません。

初伝級(初心者に毛が生えた程度)で習う「黒髪」は、絃の音よりも前に歌い出す場面が多くて、しかも母音を微妙に揺らしながら長く伸ばすので、初伝の時点で歌える人はまずいません。

そう考えていくとreizanが普段遊んでいただいているお箏の先生方は凄いと思います。
だって歌いながら楽器を演奏するのが当たり前の方たちばかりですから。


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