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倍音が見えました [尺八演奏]

「倍音」というのは、音が鳴ったときにその音として認識される音と同時に鳴っているそれ以外の高さの音のことです。普通は倍音としてどの高さの音が鳴っているかは聞き分けられません

聞き分けられないのだからいらないものかというと、そうではありません。特に楽器ではその楽器の音を特徴づける重要な要素になっていますから欠かせないものです。

倍音の無い音を「純音」と言いますが自然界には存在しないと言われています。身の回りでは「音叉」が純音に近いものです。また、リコーダーが楽器のなかでは珍しく純音に近いものです。
機械的に作られたものでは聴力検査のときのボーとかピーというあの音が純音です。

尺八のあの独特な音(フルートとの澄んだ音とは異なる音)は倍音が多く含まれるからだと聞いたことがあります。
しかし実際に聴き分けることはできませんから、まあそんなものかと思っていたのですが、偶然、倍音を見ることが出来ました。

切っ掛けはこの先の5月の演奏会です。自分たちの地域の担当曲のほか、高校の筝曲部の生徒さんと尺八4人で合奏する曲にreizanも参加させていただけることになりました。
他の3人の方たちはプロ級ですから足を引っ張らないように迷惑を掛けないようにしなければなりません。

手持ちの音源を探したら幸いなことに山本邦山さんが絃方と合奏しているCDがありました。買ったけど聴いていなかった1枚です。参考音源があると尺八の強弱や絃との絡み方がわかって大変参考になります。

ところが、公刊譜を見ながらCDを聴いてみたら違うところが2カ所ありました。一つはリピートで繰り返すところで繰り返しには違う手が入っていました。もう一つは絃の長いソロの前に公刊譜にはない尺八ソロが入っています。
それがどちらも格好いいのです。

尺八ソロの部分をプロ級の方に吹いてもらったら映えるだろうと思って耳コピすることにしました。(reizanは演奏は下手ですから自分が吹こうとは思いませんが、こういう作業をすることは好きです。)

CDを再生しながら耳コピするだけでも良いのですが、ソロの部分は拍子フリーですから音価をつかむのが大変ですし、聴きとった音高が正しいかどうかをチェックするために「耳コピソフト」を併用することにしました。

実はその「耳コピソフト」で解析した時に倍音が見えたのです。
「耳コピソフト」の解析画面では音はバーチャートで表わされます。音高は階段状に下から上にあがっていき、音価はバーの長さで表わされます。

倍音.png

画面を見たら尺八ソロなのに4本のバーが見えます。これではどの音が本当の音かわかりません。
画面にカーソルを当てて左クリックするとその高さの音が出ますのでそれで確認したら、色のはっきりしているバーが基音でした。

それではほかの3本はなんだろうと思ってよく見たらアルファベットで書いた音高になっていました。
若しかしたらこれが倍音というものではないかと思ってネットで確認したらその通りでした。

基音を第1倍音と言い、その上を第2倍音というように順に呼びます。
上の写真で、左側のほうは下からG・G・D・Gとなっています。

つまり、基音(第1倍音)がG
第2倍音がG
第3倍音がD
第4倍音がGです。

これを見ると規則性が無いように思いますが、実は整然としているのです。
倍音というのは周波数が第1倍音の2倍、3倍、4倍と倍々なっていくのです。

周波数が2倍ということは1オクターブ上の音です。そして4倍ということは2オクターブ上の音ですからどちらもGになります。
では3倍はどうなるかというと純正律で1オクターブ+完全5度になります。完全5度は半音で7つ上の音ですからGからスタートするとG・G#・A・A#・B・C・C#・D です。

周波数で表わすとA=440Hzの場合、Gは392Hzです。これの3倍は1,176Hzになります。この周波数は平均律のDの音の1,174.66Hzの近似値です。同じ数字にならないのは純正律と平均律の違いです。

本当はもっと上の倍音も出ているはずですがこのぐらいが耳コピソフトの限界なのだろうと思います。
そういうことで理論通りの倍音をこの目で垣間見ることが出来ました。

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