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保育費用と公費負担 [番外]

ある映画を観ていたらジョークのような会話がありました。

北欧のある国では離婚率・未婚率が高いけど子供の数は減っていない。なぜだと思う?
それは国が税収を増やそうとしたからだ。個人の収入に対して所得税が課税されていたが、夫婦合算にしたら総収入に対して高い税率が適用できる。
その企みに気づいた国民は離婚届を提出したうえで一緒に暮らした。そしたら今度は一緒に暮らしている人の収入を合算すると言い出した。
そこで国民はドアを二つ作った。そしたら国は生計費を一にしているものは同一世帯とした。
だからその国の国民は結婚はしないまま子供をつくるようになった。

というような話でした。

国の施策というのは何らかの狙いがあって実施されるわけですが、保育費用の公費負担の狙いは何でしょう。

政治家の人気取りですか。それは確かにあると思います。
我々の年金だって元は自分の分を自分で積み立てていましたが、大きな金が想定外の利子を生み出すものだから国が殿様商売に手を出して元本まで無くしてしまいました。そのつけが子や孫の世代にのしかかっているのです。

「保育園落ちた日本死ね!!!」で関心を呼んだ待機児童の問題も当事者の方は必死です。

 「なんなんだよ日本。一億総活躍社会じゃねーのかよ。昨日見事に保育園落ちたわ。どうすんだよ私活躍出来ねーじゃねーか」「子供を産んで子育てして社会に出て働いて税金納めてやるって言ってるのに日本は何が不満なんだ? 何が少子化だよクソ。子供産んだはいいけど希望通りに保育園に預けるのほぼ無理だからって言ってて子供産むやつなんかいねーよ。不倫してもいいし賄賂受け取るのもどうでもいいから保育園増せよ。オリンピックで何百億円無駄に使ってんだよ。エンブレムとかどうでもいいから保育園作れよ。有名なデザイナーに払う金あるなら保育園作れよ。どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ。ふざけんな日本。保育園増やせないなら児童手当20万にしろよ。保育園も増やせないし児童手当も数千円しか払えないけど少子化なんとかしたいんだよねーってそんなムシのいい話あるかよボケ。国が子供産ませないでどうすんだよ。金があれば子供産むってやつがゴマンといるんだから・・・国会議員を半分くらいクビにすりゃ財源作れるだろ。まじいい加減にしろ日本」

ところで、今年(2019年)10月から幼児教育無償化がスタートすることが決まっていますが、保育費用の公費負担の狙いは何でしょうか。少子化対策?子育てしやすい社会の実現?

それもあるかもしれませんがreizanは、幼児教育無償化は、「労働力不足対策」ではないかと思っています。

ある統計によると1995年ごろを境に専業主婦世帯と共働き世帯の数が逆転して、今では共働き世帯の数が専業主婦世帯の倍にもなっています。(このグラフはゼロ点が示されていない点が問題ですが、)

2019-05-13 (2).png
共働き世帯の増加には保育費用の公費負担も貢献していることでしょう。

それを敢えて労働力不足対策というのは何故かというと、
次の表をご覧ください。

2019-05-13.png
左から2列目が園児1人にかかる年齢別の費用です。念のために申し上げますが、これは年額ではありません。月額です。つまり1年分だとこの数字の12倍です。

一番費用の掛からない4・5歳児の場合でも、年間でみると119万円弱になります。

共稼ぎをされている方はよくご存じだと思いますが、所得税に関して103万円の壁というのがあります。

所得税は、収入から給与控除額65万円と基礎控除額38万円を引いたものを所得額としてこれに税率を掛けて税金を計算します。収入が103万円の場合だと控除額を引くとゼロになります。つまり所得がゼロということですから所得税はかかりません。

共働きで従たる収入を稼いでいる方のなかにはこの103万円の壁を超えないようにしている方がおられるようです。
超えそうになったら仕事を休むとか、無給のサービス労働をするとかして何が何でも超えないようにされるようです。

でも考えてみてください。これって本末転倒ではないですか。本当はバリバリ働いて高級をもらって、税金をたくさん納めてというのが理想だと思うのですが。

「子は国の宝」といいますから生まれながらに人間国宝です。その子供たちの教育費用を国が負担するというのは賛成です。しかし、その施策が労働力不足対策になっているのには反対です。

労働力不足対策ではないというのなら、専業主婦世帯にも保育費用の公費負担額と同額を支給するようにしてごらんなさい。103万円の壁のなかで働いている方たちの大半が働くのを辞めて家庭に戻るはずです。

最初に書いた北欧のある国の話も笑えますが、我が国の幼児教育無償化も税制とのからみで笑える話になってしまっています。キャリアの人たちがもっと良い制度設計をしてくれればよいのにと思います。


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